∴ 移民という競争

トラビアンは、１つの村を育てるゲームではなく、世界の中で自分の村を増やして色んな意味で繁栄させていくゲームなのです。

世界は割と広いのですがしかし世界の中央に近いことはとても重要なので、中央に近い部分は非常に混雑しています。

そして、全ての土地は等価値ではなく、土地により特色があります。
その特色については割愛しますが、とにかく大人気なのは大兵力を貯えられる「大農場」と呼ばれる土地、しかも周囲に穀物タイルへの生産ブースト効果がある「オアシス」が芳醇な土地です。

そこで、いわゆるギルドである「同盟」は、こぞってオアシスが芳醇な農場を確保するのに血道をあげることになります。具体的には、同盟内で成長が早いプレイヤーに他の同盟員から資源を融通して、とにかく良い土地の確保を急がせるという方法です。言ってしまえば、他の同盟員の成長を犠牲にして成長が早いプレイヤーを育て、安全地帯、いわゆるコロニーの形成をするわけです。

とはいっても、通常私はその資源融通に参加しなかったりします。なぜなら、ぶっちゃけ支援された人たちと比べると取り返しのつかない差ができてしまう割には、実際のところ大した恩恵もないからです。自分でもいい土地を（最終的には）確保しに行くわけですが、そうなると結局は先発プレイヤーとは離れた場所になってしまい、軍事的にも何もかも特に「あぁよかった」という場面が全くないのです。まぁそんなわけで、支援も受けませんが支援もしません、が私の基本スタイルです。虫のいい事も別に言わない。

ところが、最近こんな一斉メッセージが投げられました。



まぁ、相互にやってくならいいかな。
と思って、珍しくも資源を融通してみたのですが、このメッセージを投げたご本人、自分が移民終わったら管理が生ぬるくなっていき、「移民ラッシュが続くから」という理由で現在放置気味です。正確には、たまーになんかすごい適当な支援先メッセージのお知らせを投げているだけです。

いやいやラッシュ来るのなんかわかりきったことだし。
ほんと何言ってるんだろう。

まぁどうせ「最初っから自分までを美味い土地に移民成功させといて後はすごい適当に済ますつもりだったんだろうなぁ」と思いつつ、一応は「移民準備の最終段階に入りましたよ」と報告したものの、やっぱり反応が滅茶苦茶薄いので、結局黙って自力で開拓民を作っています。うわー心がすさむ。生半可にいい顔するくらいなら、最初から「ランカー作りたいので搾取します、逆らったら追放して総攻撃」って言われた方がマシだっつーの。
実に、その偽善部分だけが頭に来ます。


と、偽善っぷりに心が荒むと思う一方で、本当に癒された話もあります。


移民に必要な兵士「開拓民」は、１つの新しい村へと移民するにあたり３人必要なのですが、３人そろえるのは結構時間がかかります。なので揃えるまでの間、通称「罠ホテル」という方法で安全に他の人に預かってもらう方法があるのですが、今回ばかりは罠ホテルをお願いすることにしました。（いつもはさほど時間を置かずに３人揃えられるのでそこまでしないのですが、今回はかなり早めに巻いてギリギリ状態なので村の生産力が弱く、リアル時間で２日程度かかってしまうのです。流石に寝てる間に殺されたら心が荒むのを通り越してしまいます。）

で、同じ同盟のよしみというだけで特に面識のない方に、お願いしたところ、突然資源を送りつけてくれました。罠ホテル代を払わないとなぁ、と思っていたくらいなので非常にびっくりしました。
それが例えば資源ひとかけらだけだったとしても多分、心の荒みを一気に解決するくらいの癒し能力があったと思いますが、ましてやかなりの量。

移民が終わったら粘着恩返しをしたいと思います。
心の荒みを解決してもらえたという、本当にその一点の理由で。