あれは高校生の頃、授業を受けていると、突然窓がカタカタいい始めました。田舎ですので、周囲に高い建物がない(むしろ高校こそが一番高い建物だったりして)ような場所なのですが、最初は「風が強いなぁ」くらいに思っていました。
誰かが「暑いから窓を開けよう」と言い、窓を少し開けたのですが、あまりの風の強さにやはり閉めることにしたらしく、窓枠に手をかけたところ、閉まりません。外から風に押されて、上手く閉まらない状態になっていたのです。数人で苦労して閉めた後、私は窓の外、運動場をふと見ました。その時に、初めて「これは異常な風だ」と思ったのです。 何が異常だったのか。 まず、まるで紙くずのようにサッカーゴールが風に煽られ転がっていました。それは運動場の端にある用具入れの建物にぶつかり、ようやく止まりました。そして、運動場のやはり端っこにあった花壇の、埋めてあったコンクリート製の縁取りが、いくつもいくつも抜けて転がっていきました。運動場の土が舞い上げられて渦をいくつも作っていました。 これは、異常な風だ。 そう思った瞬間、窓の外を何か黒いものが横切り、そして教室前方の窓に当たったのだと思います、ガラスの破壊音と共に破片が教室中に舞い、教室の前方隅に置いてあった「掃除用具入れ」がサッカーゴール同様に舞い上がりました。 幸いと負傷した者はいませんでしたが、それが竜巻だったようです。 過ぎ去った後、学校から見える民家の屋根が吹き飛ばされているのを唖然として見た記憶があります。 もう1つは、家の近所で発生しました。 用事があって竜巻の通過地点を通る道を車で走ったのですが、竜巻が通過した跡というのははっきりわかるものなのですね。通過ルート上の民家は悲惨な状況で、しかし数メートル離れた民家は全く被害がない状態でした。それが、ずっと続くのです。 竜巻というのは本当に怖いものです。過去のあの風景をなんとなく思い出しながら、亡くなった方にはお悔やみを、負傷した方にはお見舞いを申し上げます。 PR
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