∴ タヒボベビータ。

なんか、ブログのアクセス解析を見てると、たまにタヒボベビータで検索してこのサイトにいらっしゃる方がいるわけです。その理由は簡単で、「タヒボベビータみたいな？」という記事を過去に書いたからなのですが、そもそもタヒボベビータの内容ではないし、リンクを貼っておいた先も消えてしまったのでお詫びがてらタヒボベビータについて書こうと思います。

私にとって、タヒボベビータとは無駄遣いを学ぶきっかけでした。

あれは、随分前の話です。
私は中学生から高校生になろうか？というくらいの頃、日本国有鉄道、略して国鉄がJapan Railway、つまりJRにチェンジしたのでした。その頃私は学校に通うためにJRを使っていたため、毎日駅を利用していたわけです。駅のホームには、JRになってすぐに自販機が設置されました。いや、それまでも設置してあったかもしれませんが、スマートなデザインの真新しい自販機がおかれたことで、ようやく気がついたのかもしれません。

自販機には、これまた真新しいサンプル缶が並んでいました。
缶にはどれもこれも「Lini」とロゴが書かれていて、どうもJR自前の製品を置いてあるようでした。流石民営化するとこんな商売も始めるんだなぁと子供心に思った記憶があります。ちなみに、当時350ml缶が「アメリカンサイズ」として出回り始め、お得感満載なそのフォルムは子供にバカウケ（？）だったわけですが、っていうかライフガードとかサイコーな感じだったわけですが、そのLiniロゴの缶たちは全て250ml缶でした。子供心に、「商売は始めるけどやっぱり今時250mlなんて商売下手だなぁ。」と思った記憶もあります。嫌な子供です。

さておきましょう。
250ml缶だったことで全くその自販機に魅力を感じなかったわけですが、それでも唯一。唯一、ひとつだけ気になって仕方がないものがありました。
それが、タヒボベビータ。


※画像は「幻のタヒボベビータ」記事をWay Back Machineより探し出して拝借させていただきました。

正しくは、「アマゾンの健康飲料　タヒボベビータ」。
他のLini缶はオレンジジュースとか超無難なものだったのに、これだけがぶっとんでました。はたしてこれは何なのか。いわゆるオロナミンＣとかの健康飲料系なのか。アマゾンで本当にこんなものが常飲されているのか。それとも何か特別な薬的なものなのか。

毎日毎日、気になって仕方ありません。
でも、流石子供だった私にも、明らかに感じ取れる地雷臭。
まずい以外の選択肢が思いつきません。

気になりながらも毎日手を伸ばすことなく見過ごしていたのですが、ある日とうとう、100円を投じることにしました。っていうか、この時代、ジュースは100円でした。その数年後には消費税が導入され、マクドナルドで390円セットが「390円じゃないじゃないか！！！」と暴れるおっさんを見かけることになったわけですが、まだこのころは消費税もなく、100円のものは100円で購入できていました。（いやでも、飲料業界のみなさんは５％になるまで100円で耐えていたような気がしますね。記憶違いかな？）

はい、話がずれました。

とにかく、タヒボベビータを購入しました。
地雷をひとりさびしく踏むのに躊躇したので、友人と二人で飲むことにしました。

んで、飲んだところ、これがなんと表現していいのか。
薬臭い。甘さはあまりなく、ハーブティというほどなにかこう風味があるわけでなく、風味はないけどとにかく薬臭く、とにかくたかだか15年ちょいの人生の中で一番まずかったと即座に断言できるまずさでした。私は微妙な表情で数口飲み、友人に渡しました。友人はやはりなんとも言えない表情で数口のみ、そして無言でお互いの目を見ました。

言葉はいらない。
まずい。

たかだか250mlを二人で全部飲みきることができず、結局半分以上は捨てました。
予想ではなんとなくコーヒーのような色をしているイメージがあったのですが、以外にも透明度が高い、お茶のような色だった記憶があります。（この辺り、脳みそがタヒボベビってたので曖昧。）
公衆トイレの洗面台で処分しながら、「あぁ無駄遣いってこのことだなぁ」と思いました。

その後、それなりの期間タヒボベビータは売られていましたが、気がつけば自販機から消えていました。ただし、タヒボベビータだけではなく他のLini商品も消えていき、おなじみのコーヒーやジュースたちに交代していきました。だからタヒボベビータが特別不人気だったのかどうかはわかりません。

以上、タヒボベビータのお話でした。